先日「アメリカヒドリのオスでは?」と思ってあげた画像の個体はその通りだったようです。(クサシギ?アメリカヒドリ? 2022/11/17)新河岸駅から木野目方面に向かう途中にある旭橋下流。今日確認しに行ったらすっかり換羽しきっていました。

ヒドリガモとは違う物静かな雰囲気。うれしいのでたくさんシャッターを押しました




メスは?メスのアメリカヒドリはどうなんだろ。頭が灰色っぽいそうだけどこれなんか違うのかな?

左のメスに比べ右のメスはかなり灰色っぽいです。アメリカヒドリのオスの頬の色に通じています。でも断定なんて私じゃできません。
さてアメリカヒドリについてですがアメリカと名の付いているとおり主な繁殖地はアラスカ、カナダ北部などの北アメリカの極地に近い辺りですが、シベリアでも少数が繁殖しているそうです。
アメリカヒドリは主にアラスカからカナダ北部にかけての地域で繁殖しているが,極東ロシアのアナディール川流域でも少数が繁殖しており,この地域で採集された外見的特徴はヒドリガモである個体からアメリカヒドリの遺伝子が見つかっているため,両種の分布の境界で交雑が起きていると考えられる(Kulikova & Zhuravlev2010)
Bird Research News Vol.13 No.1 2016.1.29. 神山和夫
ここのアナディール川はウェブではアナディリ川と表記されていることが多いようです。この川はアラスカの対岸にありそれゆえ純粋なアメリカヒドリが迷鳥として1羽ずつときどき入り込むのでしょうか。
私が驚いたのはこの旭橋に昨シーズンと同じく一羽だけのアメリカヒドリを抱えた群れがまた戻ってきたことです。
鳥を知っている方なら常識なのかも知れませんが遠くシベリアで繁殖した群れが群れとして同じ成員を保ったまま、ふたたび埼玉川越の小河川のまったく同じ一点にやってくるというのは信じられないことです。この川のすぐ上流下流にはヒドリガモの別の群れがいくつも点在しています。そしてそこにはアメリカヒドリはいません。交雑個体も見たことはありません。つまり旭橋群と他の群れとは繁殖地で交わってはいないまったく別の群れなのでしょう。繁殖地はお互い何百キロも離れたところだったりするのかも知れません。それが数百メートル離れたところに集合するのか、毎年?
そう言えば私がいつも見るノスリも同じようにピンポイントの渡りをしてるのでしょう。ヒドリガモなんていくらでもいる、なんてうっちゃっておけないです。すごい鳥だ。ここのアメリカヒドリはそれを気付かせてくれる指標になりました。正確に調査するには足羽やGPSを付けてとかDNAを採取してとなるのでしょうが。
さてさてそれにしてもこの群れ、ハイブリッドたくさんいますね~。アラスカから紛れ込んだ(のかも知れない)お父さん、頑張ってますね( ^ω^ )。たくさん子どもいます。和歌山アドベンチャーワールドのパンダ並みなんでしょうか。頑張れ、パパ。もちろんママも頑張れ。
そしてもうひとつのマイスクープがキンクロハジロです。




数年前はかなりいて近くの電線にオスが引っかかって消防が来て救出されたこともありました。でも昨シーズンはまったく見なかった。今シーズンはこのメス1匹を上流で遠目に何回か見たことがあったのですが遠くてよく見えませんでした。今日、ようやく観察と撮影が満足にやれました。淡水カモとは違ったけれん味があります。上で書いたヒドリガモがたどるような確定した渡りのコースからはぐれたのでしょうか。それとも後から今年は群れが来るのでしょうか。たくさん見たいです。
さて「珍しい鳥」はここまでにして「普通の鳥」の普通の風景を。




カワセミは2羽で目の前を通り過ぎた後戻ってきて鳴き声が聞こえるのでどこにいるのかと辺りを探してたら、2mぐらいすぐ目の前にいました。
カワウの飛び立つところはバシャバシャうるさいだけにしか思ってなかったけれど水面を両足でホップしていたんですね。走っているのかと思ってました。翼と体のバランスから言ったらもっと重そうなカモたちはもうちょっと楽に飛び立てるのにウの方が努力が必要なのは面白いです。ウミウもそうなのか、ペリカンもそうなのかとか興味が湧いてきます。
そしてアオサギが獲物を狙ってそう・・・。でも結局獲れない。アオサギとダイサギはこれが多い。ただハンターカメラには夜中に川の中で狩りをしてるアオサギが映っていましたから夜のほうが成功率が高いのかも知れません。
さてダイサギ。なぜか半身浴をしていて「?」と思って見ていたら




豪快な水浴びを始めました。こうやるのか。



そして旭橋の辺りにハシビロガモのメスがいました。水面に漂う浮遊物がエサなので流れのあるところにいるのは珍しい。さらに今年は川崎橋の少し上流でよく見るオカヨシガモ。時期によって上流・下流を使い分けるのでしょうか。騒がず物静かなカモたちです。
もう暦の上では冬になります。そろそろシロハラらツグミの仲間やオオジュリンらホオジロの仲間が帰ってくるころです。
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