最近浅瀬に生えるヨシの際を歩くと「扉を叩く音」と形容されるヒクイナの鳴き声が聞こえます。明け方夕暮れだけでなく真昼でもよく鳴いています
しかしそういうのはヨシの茂みの奥の方にいてとても見つけ出すのは無理です。ということで開けた浅瀬のある寺尾遊水池ならヨシから出てくるヒクイナを見つけられるのではと出かけてみました。
5時前から足音を忍ばせて探しますが当然そう簡単には見つかりません。まあこんなもんだろうとオオヨシキリやツバメを撮っているとあるところでヨシの中に滑り込む水辺の影が。カイツブリかなと思うもしばらく待ってみました。するとまた出てきました。カイツブリより大きいような、クイナよりはずっと小さい・・・

2羽いました。ヨシからサッと出てきてまばらにヨシが生えてる間を滑り抜けて何かエサを捕ったらまた一瞬で戻っていきました。しばらくすると2羽で同じようにサッと出てきてサッと帰るシーン

どうやらヒクイナで間違いなさそうで。1日目でやけにあっさり見つかりました。ビギナーズラックです。印象は上に書いたようにクイナより一回り小さいということ。くちばしの長さも影響してるのでしょうが体全体もマガモとヒドリガモくらいのボリュームの差を感じました
そしてもう一つが「こいつら泳いでるんじゃないか?」ってことです。水深15cmぐらいのところなのですがまったく上下動無しにカイツブリのように水面を滑っていくのです。今まで見てきたクイナのほうは深くても10cmの浅瀬にいてよっこらしょと一歩ずつニワトリのように歩いていましたが、この子たちの動き方はそれとはまるで違いました
同じクイナ科のバンも水かきはないのに泳ぎますしヒクイナも泳げるのかなとも思いましたが、元々の水の中でも歩き方がこうなのかも知れませんね。今後さらに観察します
さて散歩の人たちが増えてくるとこの採餌行動も行わなくなり時々気配がするときは完全にヨシの茂みの中を移動するのでした



こうなったらもう出てこないかなと見切りをつけ、こんなに簡単に見つかるんだから明日また来て全身はっきり写して泳ぎなのかとか地上を歩くとことか、あわよくば鳴いている動画なんて撮れたら最高!と夢見たのですが現実は甘くなく、次の日は別の場所から声はすれども前日と同じ所ではヨシが動く気配すらありませんでした。巣があるわけではないのかな?

かろうじてカワセミが来て目を和ませてくれました
もう一回ぐらいはここにまた来て出てくるのを待ってみますがちょっと期待薄です。ただ昔も最初はタシギやアオジが、見つけた次の瞬間には飛んで逃げられてしまうのを何回も繰り返したあげく、ようやくじっくり観察できた経験があったのですが、そのうち人前でも平気で出てくるタイプのがその辺歩き回っててひょうしぬけしたこともあるので、いろんなフィールドを巡っているうちにてくてく歩いてるヒクイナにひょこり会ってしまうのかもしれません。それでもいいか
声だけさえずりも録ったのですが鳴いている姿を撮影したhirayandennenさんの奇跡的な映像があるのでそちらをぜひご覧になってください
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