「関東の平地では5月ぐらいに来る」らしいとネットで聞いたキビタキ。ならば昨日今日の25度を超える暑さはもう5月だろう、キビタキ来てるだろう、そのはずだと勇んで雑木林に出かけました。5時おきで車の中ではYouTubeでキビタキの鳴き声を再生して予習しながら
でも音痴なんでしばらくするとどんな鳴き声だったもうおぼえてないんですよね・・・。なんか高音だったような。しかし林を徘徊してるとどうも聞き覚えの無い三音の鳴き声がしてます。そっちのほうに行って腰を据えて待つことにしました。歩いて野鳥散策がモットーの私には珍しいことです
そして1時間ほど。期待せずに待っていたのにキタ――(゚∀゚)――!!

シジュウカラやメジロなどとは違う居住まい。枝に止まったまま。一羽だけ。シルエットもなんか違和感があったので双眼鏡で覗くと黄色い鳥でした。生まれて初めてのキビタキです
しかし顔が見えないまますぐに飛び立ってしまいました。これではあまりに悲しいですし鳴き声も近くでし続けているのでまだ我慢して待ちました


2時間ほどのあいだに現れること3回。やや奥まった木々の間、高さは真ん中の地上4mほどの横枝に止まります。私の見たことのあるジョウビタキやルリビタキのように狭い範囲の縄張りを巡回しているようです。反対側からは枝が邪魔で見えないので今日はどうしても逆光の中の観察になってしまいました
さてなかなかこちらを向いて止まってくれない。ようやく胸の色が見えたのは最後に現れたときでした

黄色と黒の取り合わせってスズメバチと同じ取り合わせなのに警戒色っぽさが無いのはなぜでしょうか。グラデーションのためかな。雨覆いの背の白い班も上品です。シジュウカラのようにとにかく一番高いところで鳴く鳥でなくてよかった。目立つしこれだけ近くなら私でも見つけられそうです。いやでもメスも見たい。地鳴きはするだろうしオスのように動きまわるだろうから運良く待っている場所がよければ出会えるかも。地鳴きの中のキュルルルという部分をメスも歌ってくれるといいんですが
動画も撮っておきました
そのほかに見た鳥たちも一部紹介します。この季節になってシメが増えチチッと強い声をだして5~10羽ほどで木々の高いところを移動しています。冬は樹冠はヒヨドリのものだったのですがパワーと顔つきの悪さを併せ持つシメを恐れて中段に降りたのか、たんにエサの種類による棲み分けなのかは分りません。そしてシメは図鑑などでは木の実が主食と書かれていますがこんなシーンを見つけました

しっかり毛虫を食べてました。植物食寄りの雑食ということなんですね
またシロハラはもう姿が無く冬の間にはここではまったく見なかったアカハラを時々見かけました。渡りの季節にやや差があるのでしょうか。渡りはシロハラは海外旅行、アカハラは日本の高原に避暑と距離に違いがあるせいかも知れません

アカハラも美しいさえずりを持っているそうですがここではその置き土産を披露してくれないでしょうか。アカハラの話をしましたが地上で飛び跳ねているのはツグミたちがほとんどです。すごい数。田んぼでも林の中でもわらわらといますしあまり逃げないので親しみがわきます

ここで始めて見た鳥はほかにイカルがいました。とは言っても一瞬羽の色を確認しただけでしたが。冬の高麗川で大規模な集団が地上の堅い木の実を割っていたのを見たことがありますが夏はつがいを作って単独行動だそうです。とするとここでも子育てするのでしょうか
写真は採れませんでしたがこの季節としては初めてビンズイもいました。地上ではなく木の枝にこれも一羽でいました。またあちらこちらからコジュケイの鳴き声がします。コジュケイは鳴き声がしたところで半日待っていれば藪の中にチラッと姿を見られるとは思うのですがその辛抱はとてもない・・・。




キビタキを待っているような間にもヒヨドリがそばに来てくれると何か面白いことをしてくれるので飽きません。細い枝の中でも重さも気にせず移動して写真のようにコウモリのようにぶら下がったりホバリングでちぎり取ったりしてコナラの花を食べていました
林を進んだ高速道路近くの最奥にはオオタカ。ここの林の外で飛んでいるのは見たことがありますが止まってるのは初めてでした
林縁の畑地にはここには珍しくスズメがいたりシジュウカラに負けない気持ちでホオジロがさえずっていたり、林の中とは違う鳥たちの姿が見られます
ヤマガラもさえずっていました。シジュウカラよりちょっと低い音で、シジュウカラとは逆の一音一音が下降するので聞き分けられます。直接私は見るチャンスはないままなのですがヤマガラは足の間に器用にドングリを挟んで割って食べるとか。今日はその足で上手く芋虫を押さえつけて食べてました
庭で鳴いているとお巡りさんが訪ねてくるメジロのさえずりも複雑で楽しかったです。もちろんシジュウカラ、コゲラ、エナガもいます。水辺の鳥たちはどんどん種類が減ってしまいますが冬が去っても色んな鳥がここにはいて生き生きとしていて楽しいばかりです。例えばこんなのも・・・

はっ?コウモリ?真っ昼間だぞ!!一羽で林縁の畑の上を飛び回り虫を食べていました。こんなに明るいのに目が見えないのか?いや目が悪いのは元からか。でもまさかコウモリ。なんという種類なんでしょう。こんなにはっきり飛ぶコウモリを見たのは初めてのせいかもしれませんが夜に飛ぶアブラコウモリよりかなり大きい気がしました。なんという種類なのか調べてみなくては。ご存じの方はお知らせください

珍しいことだと思うけどこれはついていると言えるのか。ちょっと不吉な気分がしますがこんなくっきりと飛ぶコウモリを写真に収められるのも私には最初で最後かも知れないのでヨシ!です。いやでも未知のウイルス持ちらしいからやっぱ恐いかなあ。触らなければ大丈夫か
何はともあれキビタキを始め盛りだくさんの一日でした
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