「伊佐沼に来るという珍しいアジサシを見ないと損をした気分になる」というアジサシ強迫症にかかっているので、とにかく今日も「そんなのは来てない」ことを確認するために伊佐沼に行ってきました
でも、いたよ。なんか分らんが違うのが。そして残念ながら写真は無い
11時頃でした。「1.コアジサシに比べ太ましかった 2.全体に白かった 3.顔も頭も白っぽかった 4.くちばしは黄色では無かった(気がする)」が特徴の鳥でした。ハトでは無いのは間違いない。湖畔の縁を水面1mぐらいの高さで向こうから飛んできて、なんだこれ?と思い目で追いかけて浮島の陰に消えるまで3秒ほど。「来た!」と思わず隣のご主人と目を見合わせました。その方はちゃんと種類が分ってらっしゃったようですが、私はコアジサシとそれ以外としか分らないので保留。今、図鑑を見ると『見たくなる!日本の野鳥420』のハジロクロハラアジサシ第1回夏羽ってのに似てるし、その後主人もそう仰っていたんですがなんせ3秒しか見てないんで話半分にしておいてください
しかしその後、空の彼方から目の前の杭まで目を皿にして探すも見つからず・・・
しかし一度見てしまったからにはもう一度来るまで待つしかないので本腰入れてぼんやりしていると、ベテランの写真愛好家の方々が浮島の中に何かいると話していらっしゃいます。なんだろと自分も双眼鏡を覗いて見ていると・・・うわ・・っ
ヨシゴイだよ・・・。4月終わりから水辺を行くときはずっと探していたから人生で最初の一羽は自分で見つけたかった・・・。ヨシの中とかハスやコウホネの上とかをずっと探していたけど、ヨシの上から出てくるのか。盲点だった
その後私の座学の知識通りヨシ原をあっち行きこっち行きと、ときどき飛んでいました
かなり臆病ですね。ゴイサギよりさらに臆病。でもできれば飛んで逃げずにサービス精神でヨシの擬態っていうのをやって欲しかったけど、それは次に自分で見よう。この日、最後にこいつを見たのは夕刻に冒険の森の横の水路のほうへ消えていくさまでした
時間が経つにつれどんどん風が強くなってきました。コアジサシたちは飛ぶのに難儀し杭で身を伏せているのが多くなります。そんななかで風よけのためなのか田んぼの畦に降り立ったペアがいました
営巣は地上で行うんだから地上に降りることがあるのは分ってますが、今まで沖の杭の上で止まっているのしか見たことが無かったので、稲のなびくさまとのマッチングも相まって新鮮な光景でした
コアジサシを見始めた頃は遠くてよく分からないし、やってることも飛んでるか止まってるかダイブするかエサをあげてるかしかないんで、何を見ればいいんだろうとか失礼なことを思っていましたが、何回も来てカメラの呪縛から少し開放されて双眼鏡で見るようになるといろいろ面白いですね。例えば追っかけられてるのはオス同士と先入観で思っていましたが、どうやらメスにしつこくアプローチして断られ続けてるオスがいいかげんにしろとそのメスに追い回されているようです。最初はそれいらないからあっちいってと翼ではたかれるのですが、それでもどうかこれだけは受け取ってくれとエサを差し出し続けるも拒否され続け、ついにはストーカー対策自力救済でメスが追い払っているようです。ほかのケースもあるのでしょうがこの日私が見たのはそういう理由のものたちでした
そしてもちろんカメラもいい仕事をしてくれる。飛んでいるときに足が見えないのは下腹部に長い羽毛があるからで、足を畳むとそれが覆い被さってくるんですね
捕まえて剥製にして解剖とかできないしそんなめんどくさいことしたくないライトな好事家にとって、翼の羽の並びを見るには逆光露出アンダーの画像はレントゲンみたいに使えるみたいですし
この日のコアジサシの数は一番多いときで20羽ちょっとでした
かつて「水は地球の命です」という名言がありました。今の季節、水と空と光の共演がすばらしい。紫外線量も一年で一番多いので気を付けなければだけど
東側の駐車場の周りには夏にはひまわり、秋にはコスモスを咲かせてくれる花畑がありますが、今はヒバリたちの営巣場所になっています。オスの中には今まで聞いた中で一番美しくさえずるものがいて沼の方でアジサシやヨシゴイを見ていても、絶え間ない即興演奏に心が引きずり込まれていきます。幸せ。そんなヒバリさん、冠羽を裏から撮れてうれしいです。なんでか分らないけどわさっーとした感じが好き。オカメインコみたいに「掻いて掻いて」って寄ってきてくれたら喜んで筆毛掻きだしてあげるのに
さえずりも録音したけど風が強すぎてボツになりました
そしてこの子たち。みるみる成長していきます。くちばしの真ん中のほくろがかわいい
ヨシゴイは次は別の場所で自力で別の個体を見つけよう。そして今日見たあの太いアジサシも見られますように
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