ルリビタキ、トラツグミ -川越・ふれあいの森の野鳥- 2023/01/10

ふじみ野市との境周辺の川越市砂新田の「ふれあいの森」は散歩道が整備された素敵な雑木林です。江戸時代の埼玉西部の開墾地帯に儲けられた循環農法と防風林の役割の雑木林で、クヌギ、コナラ、シデ類、アオハダを主体とし、スギ・ヒノキの針葉樹林帯が混ざっています。そこに行ってきました

駐車場でさっそくシジュウカラたち混群のお出迎えがありました

エナガは自分がかわいいことを分かってますよね。あざとい。あざとかわいすぎる。

そしてシジュウカラさんの巣穴を見つけました。よーく注意してみるとあちこちの木にコゲラが掘った巣穴があります。そういうところをたくさんの鳥が利用しているんですね。まれに大きい穴もあってそれはアカゲラかアオゲラが付けたものだと思います。

アカゲラは昨シーズンは一時よく見ました。今シーズンも鳴き声が聞こえたときはあったんですが低いところでドラミングしてないと見つけられませんね。アオゲラは一回だけ見たことあります。養蜂場が中にあるのですがその中から飛び出してきました。ミツバチを食べに潜んでいたんでしょう


しばらく行くとカカカという鳴き声が。ルリビタキかなと思ったらジョウビタキでした

ジョウビタキ メスです

林の外周の明るいところだったので見渡しのよいところを好むジョウビタキがまだ好むエリアだったようです。しばらくお付き合いさせてもらいました

エサ探しよりはパトロールに重点を置いている時間帯だったようでした。姿勢を低くして尾を上げるのは警戒・警告のときに取るぽーずだそうです。また昆虫を食べるところはよく見てますが今回は林をいろどるムラサキシキブの実をしきりにつまみ取っては丸飲みしていました。このムラサキシキブの木もテリトリーの重要な要素なんでしょう


林を進むとヒッヒッという鳴き声。今度はルリビタキでした!証拠写真だけは残さねばと鉄骨越しにシャッターを押しました

ルリビタキ メスです

林の中に来たなら林の中の鳥を見たいもの。探し出せてガッツポーズです。心配をよそに持ち前の薄い警戒心ですぐ近くまで寄ってきてくれました

クモかな?

野鳥観察始めて思ったのはクモってもの凄い多いんですよね。飛ばないから目立たないけど今の季節、乾田にも木々の枝からもクモの糸が縦横に伸びて風に漂ってる。そういうのがなんていうクモなのかとか、冬に糸を出すのはなんのためなんでしょうか

ルリビタキさんはそんなクモを簡単に見つけ動かなくなるまでくちばしで抑えててそのあとパクリしてました。

ジョウビタキのメスと似ているけど背中の白い斑点がない

オスは背側がすべて青くて人気ですがメスでも尾羽から腰までの青さと胸のオレンジ、背中のオリーブグリーンの配色はとても上品で美しいです。そしてじっとしているとずっとそばにいてくれるのもうれしい



ヒヨドリが木に垂直に止まっていてなんか違和感があったのでレンズを向けました。帰ってから画像をよく見るとコナラの樹液をなめていたようです

鳥ってほんとに何でもよく食べる。今の時期、カキがたくさんなってるんだから一番甘くてカロリー高いだろうそればっかりまず食べればと思いきや、少し食べるとすぐ飛んで行ってしまいます。これはスズメやシジュウカラ、ムクドリも同じ。偏食も過食もしないのはよほど親のしつけがよいのでしょう


絶対数は多くないけれどカラスは体と鳴き声の大きさでやはり存在感あります。いるのは森のカラスのハシブトガラスのほう。ノスリを追い払っていたときもありました。ここのヤマガラは混群について広域を回るというよりある一定の場所に居続けてるような気がします。林に囲まれた畑にキセキレイがいたのは驚きました。ハクセキレイはよく見ますが水辺からまったく離れたこんなところにキセキレイも来るんですね。心なしか今年はキセキレイが多いような気がします。ハクセキレイが都市化したようにキセキレイもだんだん生活パターンを変えているのでしょうか


かなり慎重に落ち葉を踏む音を消して歩いていたのですがなかなか鳥の姿や鳴き声が感じられませんでした。そんななか物陰からシロハラが飛び出してきました

相手に先に気付かれてしまったので私の負けです。今度もせめて証拠だけでもと木の隙間の去り姿を写しました。じっとしていたらまた地面に降りてくれるかなと期待したんですが飛び去ってしまいました


ちょっとモヤモヤしながら南文化会館近くのあたりまで歩いてくると、少し離れた木の根元で何か動いたように見えました。息を殺して双眼鏡を覗くとやった、トラツグミです!

保護色のわりに見つけやすい。脇の甘いトラツグミ君

ルリビタキ、アカゲラ、ビンズイ、トラツグミのいくつかが見られればいいなと思って来たのでトラツグミも見られたのはラッキーでした。それもシロハラのときと違いこちらが先に見つけたので満足度は高かったです。とはいえトラツグミはかなりおとぼけさんで警戒心が低いのでよく気を付けていたらすぐそこにいたりします。そしてのんびり遊歩道の真ん中を葉っぱをひっくり返しながらエサ探して何十分も観察させてくれたりします

この日は風がどんどん強くなってしまって快適では無かったのですが楽しい探鳥の一日でした

コメント