富士見市の新河岸川を挟んだ難波田城公園と水子貝塚を往復して探鳥してきました。前日届いたばかりのOlympus OM-1を初めて使いました
まずは途中を端折ってハイタカから
水子貝塚近くの木染橋から下流へ歩いていると河畔林の中から大きめの鳥が飛び出してきてちょっと先の木に止まりました。ハシボソガラスより小さくキジバトより大きい。また飛び立ってしまわないように用心しながら近づくとハイタカでした

フィールドワークを始めるとつくづくタカとかキツネとかが「こんなところにもいるのか」と身近な存在なのに驚かされます。木の横をさらにゆっくり歩いて回り込みゆーっくりと振り返りゆーっくりカメラを向けます

オスは眉班がなく下面はオレンジがかった色のようなので成鳥のオスではないようですが、幼鳥だとオスでもその特徴がでるそうです。いわゆる「メス型」ですがオスの幼鳥なのかも知れません。判別には私にはもう少し経験が必要なようです
しばらくすると対岸の高いヒマラヤスギに飛んでいきました。そこで獲物を探し始めました。ハヤブサのように目もきょろきょろさせながら鷹揚に辺りを見回すのではなく、首だけを小刻みに動かしてサーチする様子はSF映画の高機能センサーカメラように見えます。不気味さすら覚えます

そして飛び立ちました

対岸の河川敷の辺りに急降下したのですが見失い再び見つけたときはこちら側の土手のすぐ下にいました。狩りは失敗のようで体や足に草が絡んでいるので無理に飛び立てないようです。歩いて草をかき分けようやく近くの木に移りそこからまた対岸に飛んでいきました




カラスの鳴き声がし始めたからか目を離してる間にいなくなっていました。新鮮なひと時でした
さて最初に戻って順を追っていきます。難波田城公園から新河岸川へ歩いていくと畑にモズ発見。しかし秋口から私が見るモズは9割以上オスばかり。たまたまなのかオスしかこないなんて年があったりするんでしょうか

新河岸川はこの辺りに来ると歴史的に直線に改修されているためカモがいられる流れの穏やかなところがありません。そのため水鳥の姿が少ないのがさみしいところです。特に上流にはたくさんいるヒドリガモは河川敷に上がりにくいためかまったくいません。かろうじてマガモが数羽いました

そうこうしているとカワセミが飛んできてまたすぐ去って行きました

河川敷にはアシはほとんどなく来年にはカラスムギになるんだろうっていうイネ科植物が生えています。クコの茂みなどもあるので哺乳類の隠れ家とエサは豊富なのでネズミやイタチ、タヌキなどはいるでしょう。そんな中でもかわいい小鳥たちが来てくれました





スズメ、カワラヒワ、アオジを見ました。ヒヨドリはまたケヤキの実をついばんでいました。実の部分が多く美味しくそのうえ高木だから安全に食事ができるケヤキは鳥たちにとってこの時期重要なようです


そのほかの水辺の野鳥はダイサギとオオバンがいました。別の日に来ればほかの鳥たちも水に親しんでいると思います
水子貝塚は縄文初期の遺跡で資料館に保存されている貝塚や土器は一見の価値があるのですが今日は寄らず周囲500mの公園を何周かしました。ここはクヌギ、コナラの武蔵野の雑木林風に植樹されています。そのため冬の小鳥の混群が見られます。メンバーはシジュウカラ、メジロ、コゲラ、エナガです



始めて使うカメラなので木々の間を飛び回る小鳥はまだまだ難しい・・・。エナガはついに撮れずじまいでした。しかし川越西部から所沢にかけてのような雑木林はなく周りは宅地化が進む畑地のこの地域で、このメンバーが見られるのは貴重なフィールドだと感じました。ヤマゲラも加わって欲しいですね
畑と家とが混在するところによくいるジョウビタキの声を探しながら難波田城公園に引き返しました。ジョウビタキはいませんでしたがトビが5羽も同じ辺りで浮いていました。そしてなかなか面白い場面を見ることができました






近くの電線にいたハシボソガラスがパンのようなご馳走をくわえていて食べるために畑に降りてきたのですが、群れていたトビの中から一羽がこちらの低空至近距離まで飛んできました。そしてカラスのほうに飛んで行きました。その後カラスに追われ始めたので最初は「いつものようにまた追い払われている」と思いました。しかし肉眼で見ているとトビは時々首を丸めて足に挟んだ何かを食べているではないですか。トビはまんまとカラスのご馳走を横取りしていたのです!おそらくトビが急降下してきたのでカラスが口からパンを落として飛び上がりそれをトビが掴んだんだと思います。その後は追いかけっこ。こういうこともあるのか。
カラスがタカ類を追い払う行動は「モビング」と呼ばれているそうですが、いつもカラスが勝つのでカラスのほうが少なくともノスリやトビよりは優位と思い込んでいましたが、こうやってエサを奪い取られてしまうんですね。こういうことがあるからカラスはモビングして先手を打ってタカ類を追い払うんだと認識できました
しかしいつもゆったりのんびりしているトビがここぞという時には強者の一面を見せるのは驚きました
川越市・ふじみ野市をメインフィールドにしているのでふじみ野市は遠征です。これからもさらに他の地域の新河岸川にも何がいるのか発見してご紹介していくつもりです
コメント