晩秋なのに暖かい日が続き今日も澄み切った空に光を振りまき散らす太陽がまぶしすぎるほどです。鳥たちも陽光を楽しんでいます。





さてそんな葦原中学校辺りの新河岸川の土手を歩いていると対岸に違和感が・・・


この辺りは川べりはほぼ垂直にえぐられてる粘土質なので、イソシギがたまに窮屈そうにエサを探しているくらいで他のシギを見たことはなかったのですが、ここにそれがいる。
大きさはイソシギと同じぐらいなのですが、イソシギは首と翼の間が白い切れ込み状になっているし強い過眼線が目をはっきりと通り抜けているはず。しかしこの個体の過眼線は顔の前だけでなのでイソシギではないとする。するとクサシギ、もしくはタカブシギっていうののどちらからしいがどっちか分からない・・・。ずっと動かないんだもん。
背中に星状の白い斑点がより多いのがタカブシギだということなんだが背中が見えない。足もタカブシギは黄色み、クサシギはそれより緑がかってるそうだが日差し加減で分からない。ガイドブックにはよく「迷ったときは飛んだときの~に注意をすれば見分けられる」とか書いてあるが無理だよ!鳥って速いもん。高画質カメラで撮影前提じゃん。双眼鏡やコンデジじゃ遠いと分からんよ。

しかしクサシギはタカブシギに比べ全体に暗色だそうでガイドブックのタカブシギの褐色の冬羽よりこれは黒っぽいこと、また『日本の野鳥650』の第一回冬羽に似ているのでクサシギということにしました。いやークサシギ始めて見たわ。これ、クサシギ、クサシギ。
さてさらに上流に進みます。大きなシダレヤナギがシンボルツリーになっている旭橋手前はこの付近でいくつかあるヒドリガモの群落の中でもいちばん多く集まっているエリアです。今年の年初にはここで完全なアメリカヒドリがいました。バードウォッチャーの方たちが(私も今ではバードウォッチャーですが)しきりにシャッターを切っていましたがそいつは今年はいないようで・・・
ん・・・?

怪しい。頭頂部近くまで緑です。ちなみにここの群れの中にはアメリカヒドリとヒドリガモの中間形質のものがちらほらいます。



だけどハイブリッドはどれも頭頂まで緑にはなりません。が、こいつは頭上が緑になりかけています。カモ類のオスは夏場は地味でメスとほぼ同じですが日本に渡って来た頃からいかにもオスらしいオスの羽毛に生え替わるんです。彼は実はアメリカヒドリでその換羽の途中なのだという雰囲気です。またくちばしの先だけでなく付け根にも黒い部分があるということもアメリカヒドリの特徴に一致しています。

メスの中にもアメリカヒドリはいるのでしょうがヒドリガモのメスの顔が焦げ茶に対しアメリカヒドリは灰色っぽいけれど、他のデザインは一緒なので見分けるのは難しいそうです。とにもかくにもこのオスの個体が後日ここにいてくれることを願うばかりです。
(追記)後日探訪してアメリカヒドリであったことを確認致しました
アメリカヒドリだった(そしてキンクロハジロ) 2022/11/29 | 新河岸川の野鳥と哺乳類 (shingashi-gawa.jp)
そのほかにもすぐ目の前までイソシギが来てくれたり、ヒヨドリが水浴びしていたり。警戒心が強い鳥らしく、ヒヨドリは水浴びを人に見えない木の下の陰などで3秒で終わらせるのを今までも何度か見ました。カラスの行水という言葉はヒヨドリに譲るべきかも知れません。




ここで見られるカモ類もほとんどそろってきて楽しいばかりです。今日の締めは少なめのオカヨシガモたちでした。

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