伊佐沼 キンクロハジロ、さらにハヤブサ 2022/12/03

伊佐沼に行ってきました。カメラ、テレスコープと一緒にいる人が多くて和みます。

色んな鳥がいます。ほかにも遠くにトビやモズを見ましたしオオタカかなってのもいました。もちろんヒヨドリもいます。ハシボソカラスもドバトもキジバトも。セイタカシギやハマシギはまったく見なくなりました。マガモも今日はいませんでした。何種類見つけられるかチャレンジは面白いですね。

アシ原は寝床でありレストランである

スズメがアシの種をしきりに頬張っていました。私は飼ってるインコには栄養バランスの取りやすいペレットを与えていますがときどきおやつにシードをあげると夢中で食べます。そっちのほうがずっと美味しいんです。一見厳しい野生を生きているように見えてスズメたちは季節ごとに美食三昧なのかも知れません。

心配したぞ

イカルチドリは2羽片足でじっとしてました。一羽がもう一羽のほうに寄っていったのですが片足でホッピングだったので反対の足を痛めてるのかと心配しました。でもそうじゃなかったようです。エサを採るときはちょこちょこ歩くのになぜ50cm先までは片足ホッピングなのか・・・。筋トレか?歩くと「食事を始めよう」という意思表示を相手に示すことになるから誤解を避けるためか?

鏡のような湖面でした

風があるとこちらだけでなく鳥もやる気がでてないようにすら見える吹きさらしの伊佐沼ですが、今日はほとんど風が無く散歩としても気持ちがいいものでした。


そんな中でキンクロハジロ発見。しかも今年初めてのオスも

すでにつがいになっている

オスメスペアの2羽が仲良く湖面を滑っていました。ときどき潜水して採餌。この時期にすでにパートナーを決めていてその2羽だけでここに来ているのが面白いなと思いました。ほかのところからわざわざ来たのかそれとも群れがここを通り過ぎるときに「ちょっと寄っていこうか」ってなったのか。

こ、このー、ちょんまげー!

ときどき潜るんですがエサになるものがあるかどうかってのはどうやって認識しているのだろうか。とりあえず潜ってみてから探すのか、それともこの辺にはいくらでもあるって分かっているのか、それとも何かセンサー的なものを備えているのか。


沖のアシ原の中にウグイスを双眼鏡で見たのでまた出てくるところをカメラで待っていたら次に現れたのはこの子でした。

ピンボケ不可避

オオジュリン。今季初。ようやく来てくれた。アシが枯れるころでないとエサが獲れないので暖かい日が続いて未だ成長してるアシすらある今季は遅かったのかも知れません。すぐにもっと数が増えてアシの藪の中からパチパチ音が響くようになるでしょう。

↑最初の投稿では上記のようにオオジュリンだと書いてしまいました。この時期にアシ原の中にいて縦に止まっていたらオオジュリンだと先入観があり、さらにオオジュリン早く帰ってこないかな~という期待も拍車をかけました。ただ横から見ても喉の縦線が無いしなんか変だなと思っていたのですが、図鑑でたまたま開いたページの激レア・オオセッカでは無いかと色めきだち、後日伊佐沼の同じポイントに二回も通いました。結果セッカであったと判明しました。それを捉えたピントのあった画像と考察はこちらで↓

オオセッカではなかったが・・・ 2022/12/12 | 新河岸川の野鳥と哺乳類 (shingashi-gawa.jp)


ときどき空を仰いでみたり遠くの鉄塔や電線を探ったりで猛禽類もチェックしていました。上に書いたようにトビ、オオタカは見ました。いつもどこかにはいるチョウゲンボウは発見できず。ただハヤブサはやっぱりいました。

鉄塔の先端の影

数キロ先を見ても双眼鏡ではほとんど点にしか見えないのでそれらしき飛翔体が見えたらとりあえずその辺りをカメラの倍率あげて撮りまくります。で、撮った画像をさらに拡大して確認してみる方法を取ってます。空振りに終わることが多いんですがこの画像に写ってるのはハヤブサだったようです。

そういうことを続けていると大きい影が鉄塔の上に見えました。

間違いない、ハヤブサだ

駐車場まで走って戻って車で近くまで直行。今までで一番近くまで行って観察しました。

迫力
午後3時45分ぐらいです

くちばし、かぎ爪の凶暴なカーブと鋭利さと力強さとが空の支配者の風格を与えています。

今までここで見たときはいずれも狩りは行わなかったのですが今日はその様子を見られました。

常に獲物を探して首を振り目を動かしています。周りにスズメやセキレイはいるのですが小さいから見逃しているのか近すぎて無理なのか鳴き声に時々ピクッとする程度で狩りには行きません。見える対象の中から距離、角度、相手の隙、食べ物としての質などを見計らっているのでしょうか。

そうこうしてるうちについに飛び立ちました

南の方角へひらひら羽ばたきながらまっすぐ飛んでいき500mほど離れたところで何かの鳥を追いました。録画してたつもりなのですがしくじって撮れませんでした・・・。ハトぐらいの大きさだったように思うのですが。木陰に隠れてしまったので捕まえたのかなと思ったらすぐに戻ってきました。失敗だったようです。また同じ所に止まり同じように獲物を探します。

そして今度は北西の方角へ飛び立ちました。

AFが途中で捕捉してくれなくなりまたもや残念

ターゲットはやはり500mぐらい先だったようです。今回の狩りも失敗。今度は別の鉄塔に戻りしばらくしたら去っていました。

近くまで行ったときにはいなくなっていました

二回連続して狩りは失敗。ハヤブサについて詳しく解説しているサイトでは

それでもハヤブサは諦めず、執拗に相手を追い詰め続け、疲れたところを一気に襲い掛かり、獲物を捕らえる。

野鳥シリーズ⑩ ハヤブサ | あきた森づくり活動サポートセンター (forest-akita.jp)

と捉えるまで追うと書いていますが今回見たケースではワンチャンスを逃したら次と切り替えていました。今日に限ったことなのか、この個体の個性なのか、それともターゲットがそういう相手だったからなのか理由は断定はできませんが、高圧線の鉄塔とは言ってもさほど高くなくほぼ水平に向かって飛び立ち地上からそれほど高くないところを飛んでいる獲物を狙っていたようなので、最初の蹴落としをかわされて木陰に入り込まれてしまったら追い回すのは無理ということなのかなと思いました。鉄塔林立する開放的な田園での狩りは広い範囲の獲物をカバーできるのでトライアンドエラーが効率的なのでしょうか。

いずれにしても川越聖地霊園や川越運動公園近くの鉄塔はよくドバトが群れて止まっていたり周りを飛んでいたりしていますが、じゃあそこに行ってひょいと一羽捕まえればいいだろというほど狩りは簡単ではないようです。そのドバトが止まっている高圧線より高いところは無いですから、いくらハヤブサといえども初速を付ける間もなく逃げられてしまうでしょう。

次は成功する狩りの様子を目にしたいです。

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